不眠症
人間は、およそ人生の3分の1を睡眠に当てます。つまり、睡眠の質が私達の生活の質(「QOL(クオリティ・オブ・ライフ)」)を向上させる鍵となるのです。しかし、「夜の寝つきが悪い」「深夜に目が覚めてしまう」「朝起きてもスッキリしない」「朝なかなか起きられない」など、現代社会においては睡眠に関するトラブルは増加の一途です。
そこで当院では、睡眠に関係するトラブルを解決する外来をご用意しています。十分な睡眠が取れていないと、家事や仕事に支障が出るだけではありません。集中力が妨げられ、大きな事故につながる可能性もありますし、重大な疾病リスクも高まると言われています。
不眠の症状
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入眠障害
以前に比べて寝付くまで
30分以上かかるようになった -
中途覚醒
一晩に2回以上、目が覚めてしまう
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早朝覚醒
以前に起きていた時間よりも
2時間以上、早く目覚めてしまう
日中ではこんな症状があると要注意です
- なかなか眠れない
- 朝、早く目が覚めてしまう
- 夜中に何度も目が覚める
- 朝起きても、疲れが取れていない
- 1度起きてしまうと眠れなくなる
- やる気・気力・自発性の低下
- 過失や事故を起こしやすくなった
不眠症の主な原因
不眠の原因は様々です。お悩みがあって眠れなかったり、生活リズムが乱れたことにより体内時計が狂ったり、夜勤の仕事が多い方は時差ぼけがあったり、一人ひとり不眠の解決策は異なります。
特に最近増えているのは睡眠時無呼吸症候群です。このケースで多いのは、寝ているのに寝足りない、日中強い眠気に襲われるなどの症状があります。
不眠を放置すると、ストレス、不安症、うつ病、循環器疾患など様々なトラブルに結びついてしまいます。当院では、「就寝・起床時間は決まっているか?」「カフェイン摂取はどれぐらい行っているか」「運動習慣はどのようなものか」「休日は寝すぎていないか」など不眠の原因と思われる手がかりを少しずつヒアリング。その上で、一人ひとりに応じた不眠解消のアドバイスや投薬治療を行っていきます。
当院での治療方法
不眠の原因や程度に合わせて、睡眠習慣を含めた生活習慣の改善と薬物療法を行います。
原因が確かな場合には生活習慣のアドバイス、薬の影響で不眠がある場合は治療方針の再検討などが一般的です。「必ず決まった時間に布団に入る」「夜にスマートフォンをしすぎない」「激しい運動を夜行うのは控える」「眠れない場合は、1度起きて眠くなるまで別のことをする」「朝は必ず太陽を浴びる」「夕方以降はカフェインの摂取を控える」など良質な睡眠を妨げる要因を取り除くだけで、不眠が改善できるケースも多々あります。
禁煙外来
「自分で禁煙を頑張ったけれど失敗してしまった」「薬の効果を利用して禁煙を進めていきたい」といった方に向けて、当院では禁煙外来を設置しています。
禁煙は依存症の一種です。禁煙を始めたとしても、1年後に約9割の方が再び喫煙をしてしまうといったデータも報告されています。
そのため当院では、医学的に患者様の身体と心をサポートし、適切に禁煙できるよう進めていきます。ぜひ一緒に禁煙を成功できるよう頑張りましょう。
※現在、禁煙外来の新規の受け付けを見合わせております。再開については、ホームページにてお知らせいたします。
禁煙外来を受けるためには
健康保険を使った治療費用は、12週間で自己負担額(3割として算定)2万円程度、1日あたり250円以下です。
健康保険を適用できる条件に当てはまるかチェックしてみましょう。
- 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。
- 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。
- 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。
- 禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。
- イライラ
- 神経質
- 落ち着かない・集中しにくい
- ゆううつ
- 頭痛・眠気
- 胃のむかつき
- 脈が遅い・手のふるえ
- 食欲または体重増加
- 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。
- 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。
- タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
- タバコのために自分に精神的問題(※)が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか。
※禁煙や本数を減らしたときに出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抑うつなどの症状が出現している状態。
- 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
- タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。
- 1日の平均喫煙本数×これまでの喫煙年数=200以上である。
- ただちに禁煙を始める意志がある。
- 禁煙治療を受けることに文書で同意している。
上記の条件を満たしていても、過去に健康保険等で禁煙治療を受けたことのある方で、前回の治療の初回診察日から1年経過しない場合は、自由診療となります。
保険が適用される条件
保険適用の条件は年齢(35歳を境目)によって異なります。
適用条件
※35歳以上の方は①~⑤、35歳未満は①~④それぞれ全ての該当が必須。
- ニコチン依存症(TDS)である
- 1ヵ月以内には禁煙したいと考えている
- 医師から受けた禁煙治療の説明に同意する
- 前回の禁煙治療開始から、12ヶ月以上経過している
- 1日の喫煙本数 × 喫煙年数が200以上になる
費用
保険適用となった場合の目安(3割負担の場合)
初回来院時 : 2,000円
2~4回目来院時 : 1,150円
5回目来院時 : 930円
※上記金額は 診療費の目安です。薬局にて別途お薬代がかかります。
禁煙治療の流れ
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1週目初回診療
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2週目通院
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4週目通院
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8週目通院
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12週目最終診察
もの忘れ(認知症の疑い)
ご本人や家族の方が、「最近予定を忘れることが多い」「判断力が鈍っている」と違和感を覚えた際に受診するのが、もの忘れ外来です。
「もの忘れ」は、加齢によるもの、認知症由来など原因がさまざまに分かれます。そのため、専門医がチェック項目をもとに、詳しい原因を特定して治療を行っていきます。
早期発見と適切な治療を受けられれば、病気による、もの忘れであっても改善することも多いので、気になることがあれば、早めの受診をご検討ください。
認知症ともの忘れ(軽度認知障害)の違い
認知症とは
認知症は、脳の中枢神経に関係する「アルツハイマー型認知症」と血管障害に関係する「血管性認知症」に大きく分かれています。どちらも高齢の方が発症することの多い病気ですが、若い方でも「若年性アルツハイマー」に罹患することもあります。
共通する症状としては、記憶障害や認知機能の障害などです。病状が進行すると、体が不自由になり、日常生活を営むのが困難になるケースもあります。
もの忘れ(軽度認知障害)とは
患者さまが勘違いするケースとして多いのが、軽度認知機能障害は認知症ではないということです。軽度認知機能障害とは、加齢による、もの忘れよりも、さらに症状が重くなった状態です。つまり、年相応のもの忘れと認知症の間の段階と言えます。軽度認知障害だからと言って、将来必ずしも認知症になるわけではありませんが、リスクは高い状態です。
しかし、軽度認知障害の段階から治療を始めることが出来れば、認知症の進行を遅らせる効果が期待できます。「最近もの忘れが原因でトラブルが起きた」「以前より記憶力が明らかに低下した」と気付いた方、また、そのご家族の方も、お気軽にご相談ください。
こんな症状はございませんか?
- ものの名前が思い出せない
- しまい忘れや置き忘れがある
- 財布やクレジットカードなど大事なものを失くすようになった
- 時間や場所の感覚が不確かになってきた
ご家族にこんな症状が見られる場合もご相談ください
- 何度も同じことを言ったり、尋ねたりする
- 慣れている場所で道に迷った
- 薬の管理ができなくなった
- 以前好きだったことや、趣味に対して興味が薄れた
- 鍋をこがしたり、水道の閉め忘れが目立つようになった
- 料理のレパートリーが減り同じ料理ばかり作るようになった
- 以前より怒りっぽくなった
- 財布を盗まれたといって騒ぐことがある
- 映画やドラマを理解できない
当院での治療方法
初診時に簡単な問診票をお書きいただき、詳しい症状をお伺いします。その後に簡易認知機能検査を行っていくのが基本的な流れです。
認知機能の検査によって、脳画像検査や血液検査の必要性を判断します。もの忘れが年齢によるものなのか、病気が関わっているのかを総合的に分析した上で、治療を進めてまいります。
その他
AGA(男性型脱毛症)治療
AGA(エージーエー)とは、Androgenetic Alopeciaの略です。いわゆる、抜け毛が進行し、薄毛が目立つ「男性型脱毛症」を意味します。
要因は様々ですが、遺伝や男性ホルモンの影響などにより、額の生え際や頭頂部から徐々に髪が薄くなっていきます。そのようなAGAに対して、確かな効果が認められている治療法を提供しています。
こんな症状はAGAの可能性があります
- 額の生え際が徐々に後退してきた
- 頭頂部の髪の毛が薄くなった
- 額の生え際・頭頂部、両方が抜け始めた
- うぶ毛のような髪(細くて短い)が多くなった
- 髪の毛にハリやコシがなくなった
AGAは進行します
AGAにお悩みの方は年々増えています。該当する方は全国で1000万人以上いると言われています。AGAは進行性の脱毛症です。自己判断で対処したり、何もせず放置したりすると、髪の毛は徐々に減り続けていきます。その際、早めにケアを行えばAGAの進行を抑える効果が期待できるのです。
気になった段階で、お早めにご相談ください。
AGAの特徴
AGAは、うぶ毛は残っている状態です。ただ、AGAの方は毛包が十分に成長しないため、髪の毛がきちんと生える前に抜け落ちてしまいます。
そのため、額の生え際や頭頂部を中心に、薄毛が目立ってきてしまうのです。医学的に立証された治療を続ければ、まだまだ髪の毛は太く長く育つ可能性があります。諦めずに、当院まで是非ご相談ください。
当院での治療
主なAGA治療として、医療機関で受けられるもの、自宅で対処できるもの、整容的な対処などが挙げられます。
●内科的治療(薬物治療)
医療機関で処方される薬
一般薬局(ドラッグストア)で購入可能な一般医薬品
●外科的治療
医療機関の自毛植毛術
●整容的対処
かつら、ウィッグなど
ED(勃起不全)
EDの原因としては糖尿病や加齢などでシニアの方に多いイメージがあるかもしれません。しかし、最近ではストレス、重労働、睡眠不足、暴飲暴食などの要因で若い方にも増えつつあります。
ED治療の基本は、投薬治療を行いつつ、EDの要因となっている生活習慣を改善することです。患者さまの目線に立って、カウンセリングを丁寧に進めた後に治療に移ります。一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。
ED(勃起不全)の主な原因
神経の障害により起こりうるED
正常な場合、性的刺激を受けると、勃起の信号が神経を通って送られます。つまり、何らかの要因で神経に障害があると、勃起の信号が陰茎まで届きません。
このような神経の障害によって生じるEDの要因としては、てんかん、パーキンソン病、アルツハイマー病、脳出血、糖尿病性神経障害などが挙げられます。
血管の障害により起こりうるED
性的刺激を受け、勃起の信号が送られた後、血液が流れ込むことで陰茎は硬く膨張します。しかし、何らかの原因によって血液が送られなくなると、正常な勃起状態とはなりません。
このように、血管の障害により起こりうるEDの要因としては、加齢による動脈硬化や糖尿病、高血圧などの生活習慣病が挙げられます。
心理的要因により起こりうるED
性的興奮がうまく陰茎まで伝わらないと、EDの原因になることがあります。代表的な要因が「精神的な要因」と「深層心因」の2つです。
前者は日常的なストレス、将来の不安、経済的困窮などが引き金となりえます。また、性交に失敗した際の記憶も含まれます。次に後者の深層心因は、幼少期のトラウマなどが関係しています。患者さま本人も自覚していない無意識下でのストレスなので原因を掴むのが困難です。
服用している薬剤により起こりうるED
睡眠薬、抗うつ剤、精神安定剤、降圧剤、向精神薬、睡眠薬などの副作用によって、EDになることがあります。しかし、これらの薬を用いることは各種疾患の改善に必要なケースも多いので、EDの改善のみに着目するのは危険です。
副作用を気にして、服用を止めてしまうと症状が悪化するケースもあるので、自己判断はせず、主治医に相談するようにしましょう。
EDは治療可能です。
諦めないで当院までご相談ください
当院の治療方法
治療においては、バイアグラ、レビトラ、シアリスなどを用いてEDの改善を計ります。それぞれ作用が異なり、性的興奮を生じずにED治療を進められるタイプもあります。ED治療薬の強さは、一定の基準がありますが、患者さまによって効果が異なるのが特徴です。また顔の火照り、目の充血、動悸など副作用の出方にも個人差がございます。
患者さまの状況、及びご要望によって、選択する薬の基準は変わってきますので、是非どんなことでもご相談ください。